甘酒の工場に見学

酵素飲料の希輝(きらら)の原料でもある甘酒を作っている会社に見学に行ってきました。ここの蔵の壁や梁や柱には創業当時から培われてきた「蔵付酵母」が住み着いていて、酵母菌を生かす手仕事の技の数々を受継ぎ、作られているのです。

麹菌はこの木の中に菌が入っているので麹菌を入れずに発酵するのです。麹の温度が低ければ手を入れるのも遅くしたりするみたいで、あくまでも菌の生活のリズムにあわせて手を入れたり、フォローしたりするのです。人間のスタイルに合わせて菌を増やすのでないのです。



今は布をかぶせているが、今まではわらをかぶせていたそうなのです。

麹菌を発酵させるのにステンレスだとふちにしっけがあるので結露するみたいですが、木は呼吸するので余計な水分をとるのです。なので常に100%発酵して良い麹菌が出来るのです。

種がついて3日でこのようになり、発酵していると菌糸が木の中に入るので逆さまにしていても落ちる事がないのです。外の常温で置くのはこれ以上醗酵すると求めているものでないものが出てくるので、発酵を止めるために冷ましているのです。

麹菌は単純な生き物ですが手を抜くと良いものが出来ない。なのでこの木がないと良い麹ができないのです。この木を洗って何度も使っているのです。

木の中に菌が入っていて、この木の入れ物は竹くぎを使っているので使えなくなったらその部分のみ交換し使い続けているのです。

出来立ての麹を食べさせてもらいましたが噛めばかむほど甘いのです。良い麹は栗臭がするそうなのです。この麹菌を使って甘酒を作ってもらっています。

この会社ではすべて伝統的な製法で行っているのです。味噌にしても130年以上、杉で出来ている桶を使っているのです。この桶は24枚で出来ていて、木材の節(ふし)のない木材であり、木目が詰まっているものが良いそうなのです。



密集林で木目は年輪なのでちょっとずつ出来ないと木目が詰まったものができないので、できるまで100年以上かかり、さらに2年の自然乾燥をして桶が出来るそうなのです。それとこの桶を支える輪がたがです。このたがは竹を4本使っているのですが、竹が硬すぎて現代では作れる職人がいないそうなのです。

この桶は塩水を吸ってくれて水は蒸発をすので木は太ったままになり、味噌はずっとふくらんだままであるみたいです。常に仕事でつかっていないと桶が傷むそうなのです。

味噌以外にも酢や醤油なども作っておられ、伝統的な作り方で製品を作られていて、色んな所にこだわりがあり、見学に行けて本当に良かったです。