天日干し米「いのち結び」から考える事実と解釈

去年、初めて農薬・化学肥料・除草剤不使用の米作りを行いました。そして今年の5月頃、ようやく唐箕(とうみ)を使って選別し、精米したお米をナーシングホームきらら看護の家へ持っていきました。

その時に、米が黄色く見える。栄養価が高いから黄色くみえるのか お米が古いのか
昔の記憶を思い出すなど色んな話になりました。

事実としては、米が黄色く見えるということです。

次に解釈(推測)です。栄養価が高いから黄色くみえるのか、お米が古いのか
これは事実ではなく推測です。

そして感想です。昔を思い出した。これはその方が感じたことです。

事実、解釈、感想。どれも大切ですが、同じものではありません。もし解釈だけが広まり、そこに感想が加わり、さらに噂として伝わっていけば、事実ではないことが事実のように広まることもあります。

私はお米の力を最大限に引き出したいと思い、天日干しを行い、水分を自然乾燥によって下げ、足踏み脱穀機を使い、唐箕を使って選別をしています。本当に体によく、栄養価の高いお米を食べてもらいたいという思いで作っています。

さらに精米をすると、黄色っぽく見えていた粒は削られ、白くなっていきます。しかし、二度精米をしても黒っぽいものやゴミが残っていたため、スタッフが手作業で選別を行ってくれました。とても時間のかかる作業でした。

そして完成したお米を食べていただくと、白くておいしい!と言っていただくことができました。

私自身もうれしかったです。ただ正直に言うと、精米後50キロのお米を収穫するために約50時間の農作業を行っています。
農薬・化学肥料・除草剤を使わず、単管を組んで天日干しを行い、一つひとつ手間をかけて育てています。だからこそ、見た目だけで判断されてしまうこと、2度精米しないといけないことに葛藤しました。

もちろん、食べていただいた方がおいしいと言ってくださることは本当にうれしいことです。だが、私がこだわって作ってきた意味や想いが、見た目だけではなかなか伝わらないことも感じました。

ここでも同じことが言えます。

例えば、二度精米しても選別に時間がかかる。という事実があります。
しかし、その事実の一部分だけが切り取られれば、また違った解釈や感想が生まれます。

私は去年できたお米は、もう持っていかないと決めました。農薬・化学肥料・除草剤を使わないのも、食にこだわり、体質を改善し、病気を克服したいという方の力になりたいという思いがあるからです。だからこそ、米作りへの想いや、なぜ天日干しをするのか、なぜ色や見た目が一般的なお米と違う場合があるのかも含めて理解し、納得してくださる方に食べていただきたいと思いました。

しかし、どんなに思いを込めていても、その思いが伝わらず、事実の一部分だけが切り取られ、解釈や感想だけが広がってしまうことがあります。

事実を確認できるのは本人だけの場合があります。
だからこそ、それは事実なのか。それとも解釈なのか。それとも感想なのか。
を考えることが大切だと思っています。お米も人も、見た目や一部分だけでは本当の姿は分かりません。

今回のお米の出来事を通じて、改めてそんな事を考えました。